モロッコ旅行記(6)サハラ砂漠→フェズ

1/1、砂漠の中のテントで年は明けたが、どうも元旦という気がしない。
目を覚ましてテントから外に出ると、夕べ夜中まで降っていた雨はやんでいた。ありがたい。ただ、曇っていて期待通りに初日の出が見られなかったのは少々残念だった。
テントの中を片付けて、メルズーガまで戻る準備をする。


周りの様子。昨日は暗くてよくわからなかったが、砂丘の麓で、こんな所だったらしい。


↓のような砂丘がずっと広がっている。天気がよければ、きっと、砂丘の上まで登ってみたりしたのだろうが、昨日の雨で疲れていたこともあり、そんな気分にはならなかった。


夜中に泊まったテント↓防水が不完全だったので中が湿っていて大変だった。


いよいよラクダに乗って砂丘から去る。自分が乗ったラクダはこんな感じでかわいい。


砂丘から戻る途中で撮った写真。ずっとこんな感じで整然と歩いていた訳ではなく、途中で暴れて隊列を外れるラクダもいたりして、そんなラクダに乗ってしまうとかなり大変。自分が乗ったラクダはおとなしかったのでよかったけど。



途中の景色は↓のような感じだったが、もっとすっきり晴れていれば、この砂漠が神秘的に色を変える様を楽しめたのだろう。


再び1時間半ほどラクダに乗ってメルズーガに到着。ラクダに乗ってるのもけっこう疲れるのでほっとする。
ラクダさんも、ご苦労様です。


メルズーガから先ほどまでいた砂丘を眺めると、曇ってはいたものの、日が昇っていて、ちょっとだけいい景色が楽しめた。


ロッジで朝食を食べて、いよいよ砂丘を去る。あれだけ疲れる思いをしたものの、少し名残惜しい。一緒に砂漠ツアーに参加した仲間とメールアドレスを交換したり、集合写真を撮ったりした。


車に乗ってツアーは一路マラケシュに戻る。
自分は、マラケシュには戻らず、フェズに行くので、途中のエルフードの手前の、グランタクシーが待機していた場所で降ろしてもらって、3日間のこのツアーともいよいよお別れ。
同じツアーに参加していた人たち↓


同じようにフェズに乗る人たちと、手配してもらったグランタクシー(長距離を普通の車で相乗りで行くタクシー)をシェアして、フェズに行く。
運転手以外に1台に5人も乗せられた割には、1人300DHと言われ、2泊3日のツアー代の950DHと比べるとずいぶん高いな〜と思ったが、ツアーバスを降ろされた場所が、街中でなくたんなる道端で、自力で路線バス乗り場まで行きようもないという状況で、ここであえて路線バスにこだわってフェズ到着が遅くなってもしょうがないので(そもそも、フェズ行きのバスがあるかもわからない上、あってもせいぜい1日1本程度なので乗り過ごしたらエルフードで1日無駄に過ごすことになる)、あまり納得はいかなかったが、300DH払ってグランタクシーに乗った。

フェズまでの途中の景色は、マラケシュからの道とはまた違って、自然の造形美をいろいろと楽しめて、なかなかよかった。







自分が乗ったグランタクシーは、同じツアーで別のバスに乗っていた人たちと便乗したので、また違った話ができたり、また、途中で再びアトラス山脈を越え、モロッコのスキー場(!アフリカにもスキー場ってあるんだね〜)や王室の保養地などを経由したので、フェズまでの道中も結構楽しみながら行くことができた。


結局、フェズに着いたのは、街もすっかり暗くなった夜の7時過ぎ。グランタクシーに乗ってもこの時間だったので、バスにしないでおいてよかったと思う。
フェズ・エル・バリ地区のメディナの入口のイスティクラル広場で車を降ろされ、宿を探す。暗いし女性陣もいたので、とりあえず日本人どうしでメディナの中で一緒に宿を探す。
暗くて道があまりよくわからなかったので、客引きの子供に近くのホテルを案内してもらったりしたが、う〜ん今一つだなーと思って、他の所にも当たってみたら、たまたまタラア・セギーラ通りというメインストリート沿いにあったPension Talaaというホテル(地球の歩き方の地図にも載っている)で、みんなで部屋をいくつかシェアしたらなんとか全員泊まれそうだったので、そこに泊まることにした。


まる一日ずっと乗り物に乗り続け、やっと落ち着けたので、日本人の人たち7人でみんなで夕食へ。近くのカフェレストランがモロッコ人で賑わっていたので、ここならうまいかな、と思って、そこの店にする。
ただ、お店が混んでいて、ちょっと7人は無理かなぁ、と思っていたら、店員さんが強引に地元のモロッコ人に席を空けさせて、我々の分のテーブルと席を用意してくれた。そこでくつろいでいてどかされたモロッコ人には申し訳ないなぁ、と思いながら座る。
久しぶりに大勢の日本人と一緒になって話をしながら食事ができたので、気分転換になって楽しかった。
自分が頼んだ牛肉と野菜のタジン↓ここのタジンはなかなか美味しくてよかった。


食事を終えた後は、めいめい、宿に戻ったり、街をぶらぶらしたりする。自分は夜中の街をしばらく見て回った。これはこれで面白かったのだが、ただでさえ、フェズは有名な迷宮都市である上に、知らない街を夜中に歩くのは不安があり、また、疲れていたので、適当に切り上げて宿に戻る。
砂漠に泊まっていたときはシャワーも浴びられなかったので、昼間にグランタクシーに乗っていたときは、「フェズに着いたら一緒にハマム(現地の蒸し風呂)でも行きますか〜」なって話もしていたが、なにぶんもう疲れていたので、ホテルに戻ってシャワーを浴びて、砂漠に行く前に買って残っていたワインを飲んで、寝ることにした。
元日とは思えぬ長い一日だった。