モロッコ

今年の冬休みは、モロッコに行くことにして、今日、航空券の手配をした。
喧騒と迷宮の街マラケシュを体で感じ、雄大サハラ砂漠で初日の出を迎え、迷宮の古都フェズとメクネスを彷徨いたくなったのだ。
また、モロッコは、エキゾチックで興味深い雑貨やカーペット類などもいろいろあり、そちらを見に市場巡りをするのにも興味がある。
パリの雑貨屋さんでも、ちょっと面白いな、と思うような雑貨は、モロッコ製だったりするのだ。

近頃の燃料高と年末年始シーズンということもあって、航空券も決して安くなかったが、これからの人生で、砂漠を訪れるのにちょうどいいシーズンに、そうそう長い休暇もとれそうにないので、時間のとれるときに行っておくしかない。


そんなモロッコを訪れることにしたものの、実は、モロッコにはいい思い出がそれほどない。

自分が初めてモロッコを訪れたのは、4年前の夏。
スペインのアンダルシア地方を旅していたときに、ついでにフェリーに乗ってジブラルタル海峡を渡り、対岸のモロッコの都市タンジェを訪れたのだ。
スペインのコスタ・デル・ソルのビーチでしばし開放的な気分で楽しんだ自分にとっては、それはあまりに異質な体験だった。

タンジェの港に下りた瞬間から、観光客ずれしたアラブ人に囲まれ、何かというとタクシードライバーやホテルのガイドなどが声をかけてきて、ボッタくろうとする。そういう奴等を振り払ってホテルにたどり着くだけでも大変だった。

また、タンジェの街では、英語が全然通じない。
そのくせ、現地のアラブ人は、たいていフランス語はできるので、レストランで注文するときなどに、フランス語で注文できないと、「こいつフランス語も話せないのか?」と見下した視線を投げてくるような感じがする。
何せ、現地のアラブ人は、カフェでミントティーを飲みながら「ル・モンド」を読むような人たちだ。
このとき、初めて、フランス語を勉強しなくてはだめだ、と真剣に思ったものだ。


そんなモロッコ初体験だったが、今はまたモロッコに惹かれている自分がいる。
今はフランス語もそこそこ話せるようになったので、次の旅ではもう少しモロッコを楽しんでみたい。