リーダーシップの欠如

ここ数日、残念なことがいくつかあった。


ある人が仕事で、あることを私に頼んでおきながら、「では、こういう条件なら引き受けてもいいですよ」という話をこちらがしたにもかかわらず、その条件を満たさないまま、数ヶ月も経ってから、「もう時間がないからなんとかやってくれ」と平気で言ってくる。無礼極まりない。
約束を守るのは、まともな社会人の基本だ。約束を守れないにしても、それなりの態度というものがあるはずだ。こういう輩とは、今後大事な仕事はできない。
組織対組織の関係で仕事をしているから、まだ多少話は聞いてはやるが、個人として付き合うことはおそらくないだろう。
仮にも大きなことをやろうというのであれば、信頼の重みというものを知るべきだ。


また、今日は、結論の出ない会議に延々付き合わされ、時間の無駄だな〜といらいらして、途中で自分で議論を整理した挙句、会議を出てきてしまった。
みんな自分で責任を取りたくないのか、決断力がないのか、反対意見があると、それを押し切る人が誰もいない。
単なるブレストではあるまいし、一定の結論も出さずして、何のための会議なのか。
論理的思考も足りなければ、自分で物事を決断することができない人間が、いくら集まって、コンセンサスのない議論をしても、時間の無駄だ。
自分が経営者ならこうする、というマインドセットの持ち主が、なぜこうも少ないのか。
会議が終わってから、その会議に出ていたカウンターパートの人が、途中で席を立った私の所にやってきて、「さっきの会議も困りましたね〜いずれにしても、早く結論を出してくださいよ。○○さん(自分のこと)に期待するしますよ」と言われてしまった。
本来、私は、その議題では脇役的存在のはずなので、余計なことにはなるべく関わらず時間を使わないようにしよう、と思っていたが、どうやら、いずれ私がある程度イニシアティブをとって片付けないといけないことになりそうだ。


夜は、エグゼクティブ・サーチ・ファームのコーン・フェリー・インターナショナル日本担当代表取締役社長の、橘・フクシマ・咲江さんから、「グローバルな人財になるには」をテーマにした講演を聴く機会があった。
話の内容をまとめると長くなるので省略するが、我が国におけるグローバルなリーダー人財の欠如について、問題意識を持つような内容の講演であった。
KF社では、既に、エグゼクティブ・サーチの案件数で見れば、2005年に中国が日本を追い越しており、そして本年2008年には、インドが日本を追い越す見込みだと言う。グローバルに見れば、リーダー人財に関しては、既に日本は中国やインドに負けているのである。
日本がもっとグローバルに活躍できるリーダー人財を輩出していかない限り、日本の未来は明るくない。


そして、橘さんから聴いたことの中で、最も印象に残った言葉:
 「人と競争するより、昨日の自分と競争する」
他人と比較してどうこうというのではなく、自分はどうなりたいのか、を考え、自分を向上させていくことが大事、とのことであった。
これまで数多のエグゼクティブ・サーチ案件をこなし、また自分自身でも様々なキャリア遍歴を経てきた橘さんからのこの言葉が、私にとっては特に印象的であった。