勝間和代さんの講演を聴いて

金曜日は、慌しい中、一つ新しい海外プロジェクトの企画をインプットした後、勝間和代さんの講演に向かう。
インプットしておいた海外プロジェクトの方は、その後、私が帰った後に話がうまく進んでいるようだ。これで、資金調達の目処が立てば、面白いことになりそうだが、果たして私が実際の立ち上げにまで関われるかはわからない。そうなったら楽しそうだが、それでなくても他にもいろいろなプロジェクトを抱えている立場なので。。

さて、勝間和代さんの講演。事前にテーマをよく知らずに行ったが、今回は、「勝間和代の日本を変えよう」出版記念講演会&サイン会、ということだったらしい。

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan


250人の定員がほぼ埋まっており、参加者の半数ほどが勝間和代さんの講演のリピーター。既に「勝間和代の日本を変えよう」を買った人も半数ほどおり、勝間和代さんの人気が窺えた(ところで、勝間和代さんのファンのことは「カツマー」というらしい)。
また、参加者には女性が多く、こういう固めのテーマの講演に女性が多く参加していることに驚く。普段私が参加しているセミナーの類は、マーケティング関係を除けば女性はそう多くないので。。勝間和代さんの女性における人気ぶりや、女性の社会問題への関心の高さもうかがい知ることができた。


講演の内容については、私としては、正直、勝間さんの日本を変えるための提案(ソリューション)とロジックが、やや浅いなぁと思ったというか、もっと他にもいろいろ変えるべき点が日本にはあるのでは?とも思ったが、主張には共感できる点もあった。今後、ブログなどで議論を深めていくそうなので、その中で、勝間さんの思考が深まっていくことを期待したい(来年には、みんなの集合知を集めて、「勝間和代のみんなで日本を変えた」という本を出版できれば、と言っていた)。まず、そもそも、勝間さんが、このようなテーマを世に問い実践し始めたこと自体、敬意を表すべきことである。


講演の内容の詳細については、詳細は省略するが、男女共同参画と、若年層の貧困層の拡大といった問題への対応が中心であったが、個人的に私にとって印象的だった点を述べれば、
 ○勝間和代さんが理想とする社会が、「頑張れば頑張ったなりに報われる社会を、最低限の生活が保障される社会を」であり、それを創造することが一つの目標であること。これについては、大いに共感できた。
 ○勝間和代さんの勧めとして、いつも言っていることだそうだが、
  -仏教の「三毒追放」を実践する
  (妬まない、怒らない、愚痴らない)
  -ツキのコツは、「与えて・与えて・与えまくる」こと
  (Give & Takeの発想では、まだまだ効果が低い。一番効果があるのは、Give&Give&Give&Give&Give。それくらいGiveしておくと、頼まなくても、周りの人が勝手に助けてくれるようになる)
  -Giveの基本は「裁定取引」。自分がいちばん得意で負担がかからないものを相手にあげる
  これば、私も、なるほどな〜と思うところであり、実践を心がけねば、と思う。
 ○日本が抱える問題は環境問題に近い。価値観を転換し、一人一人ができることを地道にやっていく。ただし、あまりギスギスせずに、ゆったりと「三毒」をとりながら、のんびり構えるのがコツ
  (→そうでないと、sustainableな取組みにならない)
  この辺りは、私も参考にしようと思った。


まぁ、実は私は、今回、昨今のグローバル資本主義の矛盾が顕在化する中で、日本はポスト資本主義にどう対応すべきか、日本の政治の機能不全の中で、日本の民主主義はいかにあるべきか、グローバル競争の中で、日本人は一体どう生きていくのか、といったような話も聴ければと思って足を運んだところ、そのような話はほとんど聴けなかったが、逆に、勝間和代さんをベンチマークとして、今後、自分が何をすべきか、ということを考えるきっかけとしては、意義のある講演会であった。

いずれにしても、私は私でできることを考え、今後実践できればと思っている。